October 01, 2015

エクストリームてんぷらエクストラ 検並兇瞭鵝

火付け

朝起きたら ”火を熾こせ” とナベが云う


確かにすこし肌寒い

みれば昨晩の熾き火はすっかり燃え尽きていた
さて上手く燃えるだろうか どうかしらと燃えカスの前に屈みこんで 乏しい火種をあやしながらどうにか火熾こしに掛かる

火オコシは見張り付だった
火がつくまでは自由にはさせ無いと云わんばかりに 作業をするワタシの横に仁王立ちするナベが居た


焚火の煙のせいなのかと思っていたが
視界がいまひとつ悪いのは 目ヤニで接着された目頭が ちょっとばかし塞がっていたからだったようだ

火がついたので せめて顔くらいは洗おうかなと立ち上がると膝がジクジクと痛かった

一日の始まりは 良かったのかまあまあだったのか それとも悪かったのか
今となっては判断のつけようもないが とにかくそんな始まりだった

幕場テン場

朝ご飯は米の麺だった

金の鍋いっぱいのフォー
それを淡々と調理するナベ子

観ているだけの此方は 麺が多すぎるだとか ”ナンプラーよかヌックマムがいいんだけど” と毎回同じようなちゃちゃを入れるも
だいぶコナレテきたのか慣れてきたのか そんなものはやんわりと受け流し 
彼女はなんのためらいも無く 隣国の魚醤を一気に注ぎ そして仕上げにかかるのであった

幕場幕場

朝飯が終わる頃
昨日の午後に到着したときから ずっと日陰だった幕場にようやく陽が差し込んで来た
すると それまでとは様子が一変するのである
薄暗くてなんだか肌寒い幕場が 明るくてポカポカした絵に描いたようなキャンプ場のように

実際には 雨後のじめっとした感じはあったけど それさえも忘れるくらいに景色がパッと入れ替わったようだった 

つり人つりは愉し

昼までつりをした

コックさんがいるとホントにのんびりとつりができる
昼飯の仕度をする必要が無いので 出来上がった頃にノコノコと戻ればいいのである
ああそろそろ戻って何か喰うものを作らないと、、、、なんて憂いもなく
ぽっかり浮かんだデッカイ魚をただただ釣って時間を過ごせばいいのである

norie sleeve 7'00地衣類

つりの話とは違うけど 峪沢には面白いものが沢山ある

なかでも地衣類に食い尽くされようとしている倒木は見逃せない(個人の感想です)
好みとしては 正直岩に張り付いた地衣類のほうに寄るところが大きいが こういったものもなかなかである
乗っかると砕け散っちゃうのもあるから 其処を乗り越えなきゃならない場合は じっくり見てから行動しよう
さもないと せっかくの作品が粉々に消えてなくなってしまうからね

山のなかでのつりが愉しいのは きのこやコケ それにこういった地衣類なんかといった
日常目にするモノとはすこし違った 非日常的な色形を目にする事が出きるからだと いつもそう思っている

但 言葉の上では普段が日常と云われるんだけど
だからといって ここにある世界を非日常と云うのには可也の抵抗があるんだけどね
まあ これは言葉のアヤだからこう書くしか無いんだけど、、、なんて余計な説明みたいなのは要らなかったかな

つりは愉し

昨日の午後にしても今朝にしても つりする時間があまり無いね なんて浜松くんと話たんだけど
終わってみれば それもこれもみんな含めて丁度良い按配だった

すべてが予定通りに運んでいても きっと同じくらいしかつり歩いていなかったんじゃないかな
そう思ったから またそんな話を切り出してみたんだけど 浜松くんもそれにはなんの異論も無かったようだ

一旦沢を下ってつり遡ったんだけど 幾らも下らなかったから直ぐにテン場の横を通ることになった
テン場の二人は此方に気づく事もなく のんびりしているのが見えた
お天道様の陽が当たると人は穏やかになるんだなと、、、。


その後 昨日釣ったところをまたつり遡った
いわなは 昨日ここで何も起こらなかったかの様に気の良い反応で顔を出す
と同時に使い古しの毛鉤はどんどん壊れが進行して行く
だから毛鉤を高い枝葉に引っ掛けて失ったりしないのに 毛鉤が一つまた一つと消えて無くなって行く
使えるものがという意味で

いよいよみすぼらしくなった毛鉤を交換しようかと 棹を置いてズボンのポケットから箱を出した
しかし その中に残っていたのはホントにどうしようもなく悲惨なモノばかりになっていた

だから 今がしおどきかなと時計を見て時間を確認したんだ

それで 飯の時間だからっていって戻る事にしたんだよ でも ホントはまだもう少し時間はあったんだけどね

spinnZack50

帰りが心配だと ナベ子もナイトウさんもそろってそんな事を言っていた

確かに上り返しの その始まりは嫌らしくズルズルでドロドロな まさかという程の急坂だ
おまけに其処は完全に藪に覆われていて見るからに何か虫でも付きそうな そんな痒くなりそうな藪の入り口なんだな
でもね そこさえ抜けてしまえば あとは適当に目標を見つけて黙々とつづらに登るだけなんだよね

現に そこを越えて山越えの鞍部に立った頃には そんな心配が単なる取り越し苦労だったという事が
それがはっきりと判ったんじゃないかな
後はホントに山を下るだけだったんだからね

それと ルックサックの中身が軽くなっていたのが大きかったよね
見た目にもはっきり判るくらい ルックサックの先っちょが縮んで
皆のそれは一様に 往きに比べたら三十センチミーターは短くなっていたんだからね
そうそう ボクのなんて半分くらいになってたよ ホントに、、、

下降

ナベ子が泣きを入れた あの永遠の倒木帯も 帰りは何事もなくひょいひょいだった
渡渉だって アレだけ右往左往してたというのにね

きのこ

そろそろ山を抜けるかって時に 真ん丸のきのこが目に入ってきた

なので ”まん丸のきのこが道の真ん中にあるから踏むなよ” って そうお願いしようとしたんだけど
そう言う前にナベ子はそこを通りすぎていた

駄目かと思いながらも 凄く心配だったもんだかから 一応聞いてみた 踏まなかったかってね 
すると あの人は ”気がつきましたよ 踏んでませんよ” って 笑いながらそう言っていた

本当に良かった
もしアレヲ踏んずぶしていたならと思うと、、、、いやいや本当に助かってよかったよ、、、ホントに

下山

当然だけど 山を抜けるとあの永遠の林道歩きがまっているのです

でも幸運な事に 帰り道では 音も無く忍び寄る自転車にも 疾走するバイクにも脅かされる事はありませんでした

もちろん 多少の悪態が口をついて出てきた事は確かです

田邊幸子のエクストリームてんぷらエクストラ は 垢悗箸弔鼎ので 終わりではありません、、、。
山行日 2015/09/15

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