April 10, 2015

山から戻ると犬が待っていた

駐車場


さんぽだろ、、、


ねぇ さんぽ、、
そんなこんなで 帰宅後休む間も無くうらやまへ
さんぽ



暫くぶりに雪のある山へ行った

本当は冬の間に行きたかったんだけど
麓でのらりくらい暮らしている間に 冬は終り 春になっていた

当然だけど 雪のある高い山でもそれは同じで 
さらさらの雪が舞う冬山は ジャリジャリした感触が伝える通りの残雪期と呼ばれる季節になっていた

鳳凰


歩き始めの辿道には雪は無かった
それなのに そんな道を 重たい冬靴の紐をきつく締めてドカドカと歩きだした
おまけに ワカンンにショベル それとピッケル そうだ厳ついクランポンなんかもザックに括られている

そんな重装備で固めた自分の姿
果たして一体如何の様な姿をしているのだろうかと想像するも
一体それで それの何を気にしているのかと、、、そんな無用な事を考える自分にしばし呆れる

登り始めの埃っぽい急登の途中で アカゲラが木をツツイている姿が見えた
少しの間 休憩がてらとソイツを眺めていたけど ヤツも見られていてはヤリ辛いのか
アホ面を捧げるワタシを残し キョキョッと言い放つと 美しい飛姿で少し奥の木へ移動していってしましった

暫く行くとまた別のアカゲラが居た 
今度のヤツはやたらと激しいヤツで 頭を力いっぱい振っている それも相当の速さで 
当に一心不乱にといったところだろうか

だからその時は そいつがツツイて落とした木屑が舞っているのかと思ったんだけど
実はそうではなく この時既に 雪がちらちらと舞い始めていたのであった

日向山方向


融けたり凍りついたりを繰り返し そうやって出来上がったドロ道は全くタチが悪い
そんな嫌らしい道が行く手に現れては消え また現れる

何かのせいにするつもりはないが そんなのに歩くペースを酷く乱される
必ずしもそれだけがペースを上げられない理由ではないのは承知してはいるが
それでも 間違いなくソレを大きな理由の一つにあげたところで 誰からも文句はでないと思う

とにかく 中途半端に凍りついた道と はっきりしないお天気とが相まって ワタシのやる気をミルミル削いでいったのは間違いない

ただ いつソレが終わるのかくらいの見当は付いていた
というより さっさと高度を上げさえすればいいだけの話なのだ
要するに全ては自分次第という至極単純なお話である



凍りの道が終わりかけた辺りまで来て
ここら辺りまでなら犬を連れて来れるかな、、、なんてふと思ったけど
果てどうかな 犬と登るには色んな意味でココは向いていないかも知れないなと、、一瞬にして我に返る

刃渡


晴れたり曇ったりと 如何にか持ちこたえていたお天気だったけど
永遠の樹林帯(何処へ行ってもあるね こんなトコって)に取り込まれると とうとうそれも限界に達したのか雪が降り始めた
おまけに 天候の悪化に合わせてるように風の勢いも増してきて
西の空にあった真っ黒い雲がぐんぐん此方に運ばれてくるのが見える、、雪がドンドン強くなる、、、

このとき何度も戻る事を考えた 行ってもしょうがねえんじゃねえの、、、ってね
けれど 五合目小屋辺りまで行ってみようかと 思い直す、、、そしてまたその繰り返し

五合目から


五合目小屋は既に跡形も無かった(正しくはソレがあった事がわかるくらいの残骸はある)

其処からは頂上付近が仰ぎ見る事が出きる
お天気は相変わらずだったけど それでも頂上付近がはっきりと見えた
だからか如何かは知れないが とにかくもう少し行ってみるか という気になった

七丈小屋


結局 ちんたらちんたら歩き通して七丈小屋に辿りつく

思ったより寒かったので 歩きながら小屋番に ”素泊まり” で と言おうと ずっとそう想いながら歩いてきたのだが
なぜか 格好をつけてなのか ”テン場は使えますか” と 頭で構築していたのとは違った言葉が発せられていた
すると小屋番は 容赦なく淡々とした口調で ”テントね” と言うと 間髪入れずにココに記入してとノートを差出す

こうなったらもう後へは引けない ワタシはかじかんだ手で名前や住所なんかを記入し終えると
小屋番が運んで来てくれた大きな薬缶から水を分けてもらい そしてテン場へと向かった

テン場


暖かな小屋の入り口からテン場へと向う時

それにしてもあの時ほど名残惜しいと感じたことは無かった 
今まで生きていて 全てを総合して尚一番名残惜しいと感じた
あの時はホントに布団で寝たいと思っていたのだ
それを想像していたのに、、、さぞ快適なこったろう、、、きっとそうだったに違いない、、、

甲府の夜景


週末にテントを張った人がいるから其処を使えと 確かその様な事を言われた

小屋番の言った通り ありがたくも一張り分のスペースが切り出してあった
しかし 微妙に長さが足りず 風に吹かれながら硬い雪をかき其処を広げるはめになる

最初はそんなに時間は掛かるまいとたかを括っていたが
あまりにモタモタしていたので 全てを終えてテントに転がり込んだ頃にはすっかり手の感覚が無くなっていた

それもでテントの中はほんのり暖かく --- 実際には暖かい筈もない --- それだけで精気が蘇ったような気になる
ただ 手の感覚が戻るまでには数十分も掛かった

風は止まない

幕を開けて夜景を眺めながら飯でもなんて構想だったが
そんなものはあっさり風に吹き飛ばされ 幕を閉じたまま飯を喰った 
それでも時々幕のチャックを引き上げると 街の夜景とウジャウジャと輝く星が それはそれは綺麗だった

一晩中吹かれた

幕の中に横たわっていると まるで嵐のような風が吹き荒れているよう
と そんな錯覚に陥る事があるが この晩の風もそれに近いものだった

とかく幕の中に居ると何でも激しく感じるものだ

コノ晩の風は一分半か二分四十秒かくらいに一度の割りあいで バタンバタンといった打撃風の突風が襲ってきた
間隔的にはもっと長かったかもしれないし それよりも短かったかもしれない
とにかくその打撃風によって嵐らしき体感度が増幅され続けたのだった

そんな風の音でなかなか寝付けないでいると
昔コノ山の向こうにある稜線で 一晩中吹かれ テントの中に座りフレームを抱えて夜明かしした事が思いだされたけど
アレに比べれば今晩の風など可愛いものだと そう思ったら気が楽になった

夜半に 必要に迫られ外へ出た
勿論それというのは用足しの為だった
外へ出ると シュラフに包まって聞いていたアノ風が思っていたほどには暴力的な者ではなかったと云うのが判った
とは言え 15ミーターかそれ以上の勢いで風は吹いていた 用足しも間々ならなかったからソレは事実だとも、、、

さっさととは行かなかったが 用を足して ソノ後 ちらりと星を眺め 美しいなあ と声に出してまた幕へと転がりこんだ
(一人の時は何かにつけて声に出すようにしている)

夜明


朝になっても風は止まない

またもや幕を閉じたまま飯を喰う

朝飯


そうしていると幕の向こうが赤くなってきた
どれどれといった感じに 昨晩同様に少しだけチャックを引き上げて東の空を眺めると朝日が昇っていた
綺麗だなあと声に出してもよかったが まだ目覚めていなかったからか おっーとだけしか声にならなかった

日昇


飯を喰ったら少しやる気がでたので靴を履いた
靴を履くとまたもう少しその気になった

こうなるともう大丈夫
さあ頂上へ向かおう、、、となった

風は相変わらず吹き荒れていたけど
昨日登り始めてからずっと吹かれているので もうそんな事はどうでも良かった
ただ足が冷たくて冷たくて 登っている間ずっとそれが気になっていた

,,,


頂上はいつかきた時と同じに誰もおらず
それについてだけは思惑通りの登頂だった

山頂


祠の脇に腰掛けて足先が真っ先に陽に当たるようにすると
気のせいかつま先が暖かく感じた(気のせいだとは思うが)、、、おまけに風が少し弱くなったようにも、、、

山頂祠前


今日は犬が一人で留守番をする事になっている
だからといって 別に犬が ”留守番は任せろ” と言ったわけではない
午後から所要で家人が出かけてしまうのである

だから ワタシは ココから速やかに下山して 一刻も早く犬の待つ家へ戻らなければならないのである
犬を何時までも一人ぼっちにしておいてはイケナイのだよ
なにがあっても必要以上に一人にしてはね



山を下る

少し下ると遠くに登って来る人が見えた
すれ違ったときに少しだけ言葉を交わした
確か彼女は ”上には誰もいませんか?” と で ワタシは ”はい” と
それから 何時にテン場を出発したか聞かれたので 七時半くらいかなとも、、、。 

そうそう テン場辺りまで降りてきた頃になって テン場を出た時間を伝え間違えた事に気づいたけど
そもそも ココを出発した時間なんて確認もしていかったので まあ如何でもいいかなと
でも ちょっといい加減すぎたかなとも、、、

テン場に着くとアレだけ吹いていた風がいつの間にか弱くなっていた
はなっからこのくらいならどんなに楽だったろうと思ったけど
こればっかりはね

下る前にもう一度飯を喰う

風も穏やかな中で のんびりと遠くのを山を眺めながらそうやっているのがとても愉しかった

湯を沸かすにしても もう燃料の心配など要らなかったし
事実 気温もグングン上がって こうなると燃料が足りなくなる事などあり得なかったから
ぐつぐつ沸く湯をわき目に さて何を拵えるかな なんて余裕で飯の仕度ができた

あのとき何を喰ったかは全く覚えていないんだけど
あの二度目の朝飯の後に 珍しく珈琲を淹れてたのだけは覚えている いつもは紅茶なのにね

それから なんとなくだけど あの時 ちらっと時計を確認して時間を見たのを覚えている
それが食べ終えた時だったのか 荷造りを済ませた後だったのかははっきりしないけど
確か 至っても10時頃だった 勿論朝の10:00am だ
そりゃ覚えてるはずだ なんたってそんな朝早くにコトを済ませているなんて ワタシにしたらそうある事じゃあないからね

撤収


麓へ下る

行きに気になっていた身なりも帰りは不思議となにも気にならない 
髪の毛などはぐしゃぐしゃで
垂れた鼻水がそのまま乾いて 鼻の穴の端っこが白くなっていようともね
お疲れさまってコトだね それもヘロヘロなんだよ 相当に

さんぽ


家へ入ると犬が大げさに出迎えてくれたが
そのとき ”さあさんぽ行こ” と連呼していたのは言うまでもない、、、、。

(2015/03/24-25 甲斐駒ケ岳 帰宅後 直ぐ さんぽ)

この記事へのトラックバックURL

http://trackback.blogsys.jp/livedoor/dogs_age/52327835
この記事へのコメント
cozy さん
嘘はついてないから 適当に応えただけ
遊んでる時っていうのは 時間を遅いか早いかくらいでしか捉えてないからね
特に一人の時は 何時かよりも まだ明るい と あれれ暗くなっちゃった が観念

その通り zoe の為ならです
Posted by m&M at April 16, 2015 01:44
甲斐駒下山時に出会った女性、その時の山行記録を
ヤマレコに載せてますね。素敵な写真を撮って
あげたようで何よりです。テン場出た時刻を
ウソついたのでチャラになりましたね。


ヘロヘロなのに運転して帰るなんて大変ですね。
いや、zoeのためなら、ってとこかな。
Posted by cozy at April 15, 2015 09:33
鮭さま
まずはじめに 素直にお礼申し上げます

山吹あちこちで咲いてますね
今週はあいにく雨ですので誘いませんが
近いうちにでもどこかへヤマメ釣に行きたいですね
そん時は おっきいのは私が釣ますので 数釣を担当してださい
Posted by m&M at April 14, 2015 23:40
なんだろうねぇ、いい文章書くよね。
あたしゃ山に登らんし、ましてや雪山なんぞ金積まれても嫌だよ。
だから、雪山行きの話を聞いても、少しも染み込んでこないんだな。
おんなじ雪山行きをしている人間には寒さも冷たさも息が弾み、えらいこっちゃ! なんてことを自分の体で反応するんだろうなぁ。
あたしの体は経験がないから、麓の温泉につかって「ええ雪景色やなぁ」なんてつぶやいている程度の反応しかないよ。
株いっぱいに白い花をつけた山吹を見たよ。少し離れて黄色い山吹も咲いていた。山女魚の季節だね。
Posted by 鮭 at April 14, 2015 13:15