March 20, 2015

犬 三度目の

zoe


”明日は天気が崩れるらしいよ”


となると ”出かけるなら今日だね” 頭の中で架空の相談相手との話がまとまった


散歩から帰って直ぐに準備を始めた

道具は大体いつも決まったものを持って行く
しかしそれらの多くは 普段家の彼方此方でちりじりに暮らしているので
いざ出かけようかとなると ちょっとした混乱が起こることもある
でも その日 何処へ行くか 誰と行くか が決まっていれば
ある程度どの道具に集合を掛ければいいのかがなんとなく形になって頭に浮かぶ(上手く言えないけど)
なので 普段からそいつらが 何処かで勝手気ままにゴロゴロしていようとも
集合を掛ければ 意外にすんなりとそれ程の時間も掛けずに 集める事が出来る
とくに犬と一緒のときは ”丈夫なのを” が基準になるからわかり安い ”丈夫な子たちあつまりなさい” と一声掛けるだけだから

それより問題なのは ”食事” の心配である
せっかくキャンプに行くのだから(犬と一緒の時は山登りというよりキャンプ的な色が濃くなる)乾物なんかじゃシラケル
だからといって(そうは言っても山に登るのは確かなので)煮込み料理や揚げ物をやる というわけにもいかない

さてどうしたものかと冷蔵庫を覗くと 二、三日前に買った肉塊が残っていた
大きさにして拳骨ほどもあるから 一人と犬一頭が喰うには充分かと思われる
野菜も一番下の引き出し状のケースを埋め尽くす程潤沢に備蓄されていた
なんと幸運なことか ”これで 鍋 だな” とつぶやくと犬がやってきて ソノ肉少し喰いたいと、、、

zoe

自分でも信じられないほど手際よく準備が整った
とはいえ 未だに全てのモノは床に転がっているだけにすぎなかったが

ここで何かに気を取られてはいけない
例えばストーブの煤が気になったとしても ワイヤーブラシを探したりしてはいけない
もしそうしてしまっても 次の段階へ進むことだけは堪えよう 
特にスクルゥードライバーなんかを手にしてしまったら これはもう手に負えなくなる
きっと一台済んだら次のもバラバラにしたくなるに決まってるからね

だから自身に思案に暮れる間を与えずに
そこに転がるもの全てをルックサックに詰め込む作業にかかった こころを ”無” にして

犬はそれを見ていた ”やまいくの?” みたいな目で
犬はまだ連れていってもらえるのか それとも置いていかれるのかの判断がついていないようだった
だから ”オマエも一緒に行くんだよ” と教えてやった ホントはこっちとコッチどっちのストーブが良いかな?って聞きたかったのを我慢して

zoe


陽が暮れる前にその辺の尾根に乗っかればいいのだ
だから犬にもそのことはクドイくらいに言い聞かせたつもりだった
しかし犬はソレを理解してはいなかった

”前に来たときはこっから登ったから きょうは向こうから上がろうか” と言ったのは理解したようだけど
”日暮れまでは時間がたっぷりあるからのんびり行こう” というのを ”陽が暮れちまったら偉い事になる” と自分なりに解釈したようだ
これは日頃からなんでも犬任せにしているからであって 犬はいつも通りに行動したに過ぎないのかもしれない

そう 犬は自分のペースで登る
深く落ち葉の積もったやたら角度のついた山腹をグイグイ登っていく
(正直 zoe のあの突進力には関心させられる)
付き人は 人なので おまけにいい歳なので そんな駆動力は無いに等しい
さらには 時に膝くらいまで落ち葉に潜っては身動きできなくなってもがいている始末

五分おきくらいに犬にちょっと止まってくれと頼むが 勢いづいたアレの耳には幽かにも聞こえないようだった

そんな登っているのかもがいているのか判別できない動きを三、四十分も続けていると脆い露岩が現れた
そこを何も構わずバラバラと崩しながら乗越すと 尾根へと続く幽かな踏み跡に合流した
尾根に乗ったらこの日の行動は終わったも同じだ
歩いたというより ただ不細工にもがいた一日だった

薪集めzoe

犬は薪をひらうのは得意だが
一ところに集める事は不得意だ
おまけに付き人が手にしてる枝をかっぱらっては何処かへ走りさって行く

それでも陽が暮れる前に全ての準備が整う
今日はなにをやっても手際が良い



火がついたと同じくらいに陽が暮れた
犬を見ると 大きな背中を此方に向けて また遠くを眺めていた

woodstove

ぼっくりは良く燃える 枯枝も爆ぜることなく良く燃える

woodstove と焚火

飯を喰っちゃうとなにもする事がなくなる だから意味もなく火に薪をくべる

焚火


犬は人以上に退屈なのかもしれない 
かといって犬はカードや花札も出来ないから 気晴らしに時々話かけてやるんだけど
話かけても大概は無視される もっともそんなのも こっちの気晴らしで話しかけてるに過ぎないが

じゃあ放っておいてやるかと気を使うと
暗闇の一点をじっと見つめていた犬が突然そっちに向かって吠え出したりしてね
毎度の事だけどあれはホントに怖いから止してくれ ホントに

zoe

朝は素敵だよね
朝には夜の問題が全部解決してるからね

一度や二度 いや三度以上も夜中に目が覚めるけど
その度に犬が如何してるか確認する 別に確認しなくてもいいんだけど気になるんだから仕方が無い
するとだいたいアイツもこっちを見てる ”如何よ?” って感じで

ボクが見るから向こうも見てるのか その気配で目が覚めるのか
兎に角 犬もコッチを見ているんだな

で 目が合うと お互い目で何かを確認しあうんだ
””ねえねえ外になんか居るんじゃない”” みたいな感じでね

だから朝がくるとお互い凄くホットしてるのが判る
ボクがあいつの顔みてそう感じるって事は
向こうがコッチの心の中を察しているって事だ 判るよね
ほんとはもっと確りしていないといけないんだけど、、、そうは言っても暗闇は大の苦手ときてる
だから いつも犬には要らない心配を掛けて申し訳ないと思っている

moka express朝飯


キャンプの朝らしい食事をした
エスプレッソも二杯
とても らしい 朝飯で満足だった



zoe撤収

天気予報では昼から雨が降るといってたけど
朝飯を喰い終わった頃に西の方を見たら 既に真っ黒な雲が直ぐ近くに見えていた

だから 昼どころじゃなくて あと何時間もしないで雨か雪が降ってくるだろうというのが判った
でも 何処かの頂上をまわらないと下れない訳でもないし
ただ登って来た尾根を下ればいいだけの事だから
慌てることもなかった

犬が昨晩の痕跡の確認へ行ってる間に荷物の片付けを始めた
アイツは時々戻ってくるが 撫でてやろうとするとまた離れて行く
それでもとうとう匂い嗅ぎに飽きたらしく 纏わりついてくるようになったのでそこいらに落ちている枝を投げてやった
枝が大好きなんだ どこの犬もそうだと思うけど
それにしても家の犬が世界で一番枝を愛してると思う 絶対に

下山

結局は雨に降られる事もなく
枯葉の道を辿って麓までのんびり歩けた
曇りの日は いつもよりうんと静かでいいよね

zoe と三度目の野営 (2015/01/20-21)

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この記事へのコメント
caramelmaffin さん
耳がよかったり鼻が効くのも考えようによっては厄介なものです
やたらと何かに気がついて それに気を取られているのにその都度付き合っているのも大変ですが
此方が何も気づかない分上手い事バランスが取れているのかもしれません
Posted by m&M at March 26, 2015 18:19
zoeちゃん、3度目の野営ですね。
人間よりも聴覚が少し、嗅覚がとんでもなく優れているという犬と一緒に
野外で夜過ごすって、とんでもなく想像力が働いてしまいそうですね。
人間だったら気づかないものを察知してしまうのですから・・・。
ふたりで力を合わせて(?)夜を乗り切る様子がいいな〜!
Posted by caramelmaffin at March 23, 2015 20:01
なるほど
わかったようなわからないような

でも子供なのが判ってよかった
明日からはなんでも子供料金で通しますよ
なにがなんでもね

そうそう
困るけど嬉しいのくだりは
まったくその通です
Posted by m&M at March 22, 2015 23:19
zoeは永遠に無垢な子供なんすよ。

そうやって育って来たんだからもうそれで行きましょう。

で、Mさんも子供なんだから、「その時々でやや大人のほう」
が相手を面倒見てやりゃいいんですよ。

いやむしろ逆のニュアンスで、「その時々でやや子供のほう」
が(困難に突き当たるまで)好き勝手やりゃいいんですよ。

でも、ということはほぼ、主導権はzoeのもんだよね。

ま、先走られて残されたほうが(嬉しそうに)困るのは世の常だから。
Posted by cozy at March 22, 2015 20:57