September 02, 2014

熊の平へ行く

mr.takahasi

熊の平へ行くには此処から入るのがいいんじゃないかなと思う


同行者は FREELIGHT のタカハシくん
思えば彼と一緒に山へ入るのは昨年の下の廊下〜剣沢夜間逃避行以来となる訳で 実に八ヶ月ぶり

新しいザック Dlight42 が出来あがってきたってのもあるけど
それよりも 山へ入れば何か面白いアイディアが思いつくんじゃないかという 
”これも仕事だから” って言い訳をもっともらしくするために とにかく久しぶりに二人で出かけた

アイディアといえるか如何かはともかく
喘ぎながらも微かに頭に浮かんできた 漠然としたフワッとしたイメージ以前のモノをお互い口にだす
すると すかさずどちらかがソレにケチをつける
またどちらかがフワッとしたものを吐き出す そしてまたソレを叩き潰す 
それが延々と続くのだが
しかしそれはまったく不毛な罵り合いなんかではなく 逆にとても建設的なやり取りなのである

最後にいくつの妙案が生き残ったかは覚えていないが
とにかくクダラナイ思いつきはその場で即消えた
そしてイケそうなアイディアらしきモノは、、、、、、、きっとそのうち思い出す事ができるだろう

2014/7/29-30 真夏の南アルプスで

両俣小屋

八本歯からトラバースを辿って北岳山荘周りで行くことも考えたけど
いろいろあって両俣から入ることにした
なにがいろいろなのかは置いておいて、、、、とにかくそうした

朝一番のバスを乗り継ぎ野呂川出合いで降りると 
釣の衆らに何処から釣るかと訪ねられる (何処が如何して釣人と思われたのかは不明だが)
(今回は釣目的ではないので) 釣はしないと伝えると一瞬にして一同から殺気が消えて行く

もし ”安堵の色” というものが見えたとしよう
そうしたとするならば あの場ではっきりと確認できたことだろう

頭のてっぺんからつま先へと毎秒二十五センチくらいの速さで
寒色から暖色へと変わっていくあの釣師のグラデーションが、、、。


小屋はいつも通りに静かで居心地がよかった
だからこの日の行程は此処まででもいいかな くらいな そんな気持ちにさせられる

直ぐに発つつもりが一時間もその余も小屋番と話込んで
気がつけば淹れたての珈琲をすすりながら 二時間近くの時間が過ぎようとしていた

このままでは荷物をほじくり返し
小継棹をテキパキと継いで
サンダルつっかけ沢へ向いかねない

そんなことになる前にと 名残惜しいが重い腰を上げ先を目指すことにしたのだ 
泣く泣く、、、。

中白根

山ノ神に寄って有意義な討論が持てるようにとお願いして野呂川越へと取り付いた

それにしてもこの岩の上から眺める中白根は美しい

甲斐駒

乗越までは樹林帯 その樹林帯の合間から甲斐駒が見え隠れする

樹林帯で昼飯

乗越から先も さらにまたしばらくは樹林帯

野呂川越までの登りで一気に腹が減ったので適当な場所でお昼にする 

どこか眺めの良いトコでと思っていたけど 
まあ 眺めのいい所というのは得てして陽当たりもすこぶる良い
しかし この時期お天道様に照らされながら火を焚いて飯を喰うのは可也辛いものだ

そんなわけで 真夏のお昼時 眺めよりは 森の中の日陰だろう やっぱり













短い昼休憩の後 さらに樹林帯を歩く

南アルプス特急待ち

暫くは南アルプスらしい森の中の道だ

その森が途切れるとようやく高山らしい稜線が見えてくる


三峰への登りへ取り付いた頃 今朝方北岳山荘を出発したであろう何人かの人たちとすれ違う
すれ違うたびに立ち止まって水を飲む 挨拶がてらと称して少し休むのだが ほんとに暑くてそうせずにはいられなかった

一頻り行きかう人が済んでしまうと もう誰も下ってくることもなくなるが
そうなればそれで 今度は気ままに立ち止まり 適当に休む

そして暑さと寝不足を言い訳にとことんうだうだしていると 
今度は後方から勢いよく ぐんぐん登ってくる人が見えた
そしていいぺースで上がってくるなあなんて思っている間に その方はあっさりとボクらを追い越していった

稜線雷鳥とタカハシくん雛

特急を見送ってからまたぼちぼち歩きはじめるが
すこし行ったとこでまたタカハシくんが立ち止まっていた

どうやら雷鳥を見つけたらしい

母子の雷鳥は呆れるくらいのんびりしていて
此方が進むと同じように短い間隔を空けたまま進む
せっかくなのでカメラを構えると 気をきかして動かずにそのままの姿勢で居てくれる

”特急の彼は気がついたかな” とふと思い 顔を上げると 
彼は既に遥か彼方に見える三峰岳の肩辺りを歩いていて やがて岩山の向こうへと消えて行った

三国平

岩峰の三峰からの眺めは良かったけど 
いつの間にか雲がグングン湧き上がってきていた
そういえばもうそんな時間だった

とはいえ 三峰まで来ればあとは下るだけ
一気に下って三国平 そして更に下って熊の平へ

くま

随分と手前から小屋が見えていたので
あといくらでもないのはわかっていたけど やはり見えてからのその後は長く感じる

最後の井川越までのくだりで
明日またこれを登り返すのかと思ったらちょっと嫌になったけど 
ホントのところ 
それ程の上り返しじゃあないのはわかっていた















熊の平小屋テント村ペグなし

小屋の受付に乗越沢を詰めてきた人がいた
せっかくなので少し話を聞いてみる
ここまで来たらやっぱり三国沢と乗越沢の出合いを拝んでみたかったので


寝床を拵えて 如何しようかなと迷っていると タカハシくんが行ってくればと気安く言い放つ
最初からそのつもりはつもりだったので とにかく行ってみることにした

踏み跡を辿って樹林へ入ると既に薄暗かった
両俣で二時間近く油を売ってたのが、、、といまさらそんな事をいってみても後の祭りである

乗越沢


結局乗越沢半ばまで行って引き返すことにした
 ”熊っ気が濃くって” ていうのが テン場へ戻ってからの第一声だったけど
要するに疲れ果てていて 三国沢まで行ったところで登り返してくる力が残っていなかったというのが真相かもしれない
そうそう あの時 明日三国沢を跨いで農鳥へ取り付くのだから という言い訳も忘れなかった

炊飯準備炊飯中炊きたて

あの乗越沢の下降と登り返しは本当に余計だった
久しぶりに心底疲れた バテたと実感

それでも夕飯の仕度は自身でやらなければならない
まあ せめてのもの救いは寝床が完璧に出来上がっていたコト
それに時間はいくらでもあるので とにかくのんびりやる事にする


米は炊き上げるまえに水に浸し 何十分かそうしておいてやる必要がある

この時間だけど これは実にもどかしくも感じるが
実のところこの時間があるコトで 手持ちぶたさなテン場で充実した幸せな時間が過ごせるコトが出来るとも言える

ではなにをして過ごすか なにが幸せかをダラダラと、、、

先ずは居心地のいい乾いた服に着替える (これは最高に幸せ
そしてもう一度寝床周りを整理する   
そしたら試しに寝てみよう       (この上なく幸せ
心地良ければそのまましばらくゴロゴロするもよし  (極楽だ
もし違和感があれば各部の微調整をこの時に済ませる そうして置けばもういつ眠くなっても安心だからね
このくらいやると大体二十分かそこらは経ってる筈

もしここまでの作業を十分か十五分で済ませてしまったら
そしたら幕の外にでて そしてルーフラインを眺めたりしてみよう  (ご満悦
もしかして今晩雨が落ちて来たりするかも、、、、なんてコトにそなえてボトムを下げたりするのもいいかもしれない
または風をもっと取り込む為に 逆のコトをするのもありだろう
そうやって全てが終わったら 最後に少し離れた所に立って全体のシュルエットを眺める ニヤニヤするのを忘れずにね   (悦楽

もしこの一連の愉しみが二十分 + この作業ならば 米は完璧に炊飯の準備 OK である
仮に 十分かそこらと + この作業だとしても 申し分のない炊き上がりはほぼ保証されるんじゃないかな

そしていよいよ点火するのだが
ビールの栓をあけるならこのタイミングが最高だと思う
もうあけてしまってると言うときはもう一本あけよう
もちろんスピリッツ派の方はそれぞれ大好きな蒸留酒をご用意くださいな

ただし飯が炊きあがるまでに出来あがってしまうのだけは避けたほうが賢明だろう
翌日のこともあるからちゃんと食べないといけないからね 


点火の後だけど メタに点火したら別のポットで湯を沸かす
---- えっ 火器にポット 二台ずつもって行くのと批判めいた驚きもあるかもしれないが
みなさま今日日のアルコールストーブが驚くほど軽いのはご承知かと思う
メタとソレでもどの程度かは察しがつくでしょ? それにポットだってたいしたもんじゃないってのも、、、 -----
そして湯が沸いたら ツマミになりそうなレトルト物を温めたり焼酎の割り湯にしたりする

たった数十グラムの負担だけで 炊きたてご飯とプラスそんな幸せが手に入るのだ

山だからといって たった一つのポットで湧かしたお湯をフリーズドライに注ぎ
残ったお湯でスープを溶いて、、、
なんて毎回そんな我慢大会みたいな食事じゃいつか辛くなるんじゃないかな

とにかくいろいろ試してみるといいと思う
それからメタとの組み合わは別にアルコール燃料ストーブじゃなくてもいいと思う
最近のガスストーブはそれこそ100g程の物がいくらでも手に入るから
そういった意味でもいろいろ試してみるといい
そうそう ガソリンだってアリだよね
プレヒートとか手間がかかって、、、なんてことさえも 時間がある時にはなんの苦痛にもならない
いっそのことメインの火器として共同装備にしてしまえば
オマエは重たいからと言われつづけて 部屋の片隅で燻っていたカッコいい重火器を見直す良い機会にもなるんじゃないかな

このあたりのコトを話だすとキリがないので
この続きはまた今度にするけど
とにかく 全てをシステマチックにしたところで愉しみが減ることはあっても
幸せな気分が高まるってコトは先ずないんじゃないかなと
(家でコツコツとシステムを考案している時は愉しいかもしれないけどね) 
そんなコトをあらたらめて考えた熊の平の夕方6時半

隣の薄っぺらな天幕の中の彼はとっくに寝たようだ、、、、、

day 2 の農鳥〜大門沢下降へとつづく


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