June 16, 2014

槍ヶ岳

穂高平

五月の末に槍へ行った


ずっと暑い日が続いたので
果たして如何なものかと やや不安な心持のまま新穂高へ向かった

いま思えばだいたいからしてそんなこと心配しても無駄だったんだけどね

とけちゃう時はとけちゃうんだし
こっちがいくらやきもきしたところで如何にもならないものはならないのである

だから ”雪があればいいや” くらいの気持ちでとにかく行ってみた という話


登り口までは 家から三時間と少し いや四時間くらいかな
いやいや結構な距離(時間)だ

しかし そんな長くて単調なドライブも何度か続けているとだんだんと慣れてくるから恐ろしい
少しまえなら 二時間も運転したらどっか適当な登り口を捜して
とっとと手ごろな山へ登りはじめてたと思う

慣れっていうのは色んな意味で恐ろしいもんだ

チビ峪滝峪南沢

蒲田川はゴーゴーだった
あとどれくらいでこの雪シロが収まるのかはぜんぜん知らないけど
収まったら一度くらいこの上のほうで釣してもいいかなと思っている
でも 今回は昨年のこともあったので棹とか沢靴とかは一切積んでこなかった

この前は棹もってきたから雨に降られたと いまでもそう信じている、、、、


いまのところお天気は珍しく良好
明日もたぶんこの好天は続くはずだけどこればっかりは明日になってみないと、、、

車止めに停まっていた車は ウチの 4x4 以外に一台
この時期の平日って山へくる人いないんだなあ なんて うれしくもあり少し心細かったり
そんな嬉しい寂しさのなか淡々と身仕度を整える



すっかり陽も高くなった頃歩きはじめる 
永遠の林道で一度気持ちが腐るも 白出から眺めた稜線をみて少し復活、、、

飛騨沢
峪から押し出された雪の斜面をトラバースして進むんだけど
その雪が腐っていてやたらと歩き辛い
最初は足元が滑るのも我慢していたけど
次から次にそんなのが現れる

それでもしばらくそのまま歩いたけど
いよいよ我慢できなくなって滝谷を過ぎたあたりでアイゼンを着けた
それにしても ここからだど結構な距離をこの重たい鉄を履いたまま登ることになるなあと、、、

案の定? 槍平の小屋に着いたのは昼も過ぎたころだった

ふと思った 今日は此処まででいいかな、、、なんて

でも せっかくの快晴無風 ”稜線のテン場は眺めもいいし さぞ快適だろうなあ” と想像したら
ここで幕を張る選択はすぐに消えた

昼飯を喰って今晩と明日の分の水を汲んでまた歩き始める

飛騨沢がようやく右にカーブをしはじめ正面遠くに小屋のある岩場が見えてきた

ひたすらとぼとぼと登る


西尾根日暮れ日暮れ

それにしても辿り着かない

雪はさらに緩んで時々膝くらいまで足が潜る

あまりに進まないので右手の尾根に取り付こうかなんて考えたけど
結局それに取り付くにも同じような雪の上を歩くんだと考え直す

一度だけじゃなくて何度も何度も同じ事を考えては、、、まあいいかと

そしてとうとう陽が暮れた

釣なんかしてる時に ちょっと遅くなって峪沢で暮れてきたりすると
なんだか気味がわるくてオドロオドロシイ雰囲気に飲み込まれるけど
稜線少し手前のこんなだだっ広い雪のカールだとそんな思いにやり込められることはない
ただすっかり暮れてしまうと それは確かに気持ちの良いもんではナイけど

ヘッドライトを点けて乗越を目指す

グエグエと雷鳥が騒いでいるのでそっちを照らしてみるけど姿は見えない
乗越まで上がるとそんな声も聞こえなくなった

暗いなかで だれもいないテン場の一番端っこにテントを張った
そうしてザックの中身を全部幕の中へ放り込んでからごそごそと寝床をこしらえる

一段落して テントのジッパーを全開にして一休み

”ああ星がきれいだ” とか ”あっちの山の陰が素敵だ” とか そんなことへ気が向かうまえに
軽くなにか食べた それからすこしだけぶどう酒を舐めた そしたらいくらもしないうちに寝てしまった
何度か目が覚めた 
ラジオをつけたままだったのでイヤホンをしていた耳がかゆかったので

大喰岳槍ヶ岳山荘tent site

翌朝小屋へ顔を出した
穂先へいってから それから受付する旨を伝えて山頂に向かう

快晴無風でいつまででもいられる感じ

普段 ”特に頂上を踏まなくてもね、、” とかなんだかんだ言ってはいるけど
それでも頂上というのは気持ちがいい
とくにこういった穏やかな日にはね

受付を済ませてテントに戻る

あんまり良い日なのでここで少しゆっくりしようかとも思ったけど
陽が高くなるとまた雪が腐るので早々に下ることに

spinnzack35f下山


去年の夏にみたいにそこの大喰から南岳を回る手もあるなあと、、、
片付けしながら大喰岳に付いたトレースを見ながらそんな風に考えてみた





くだり始めてすぐに雷鳥があわられる
昨日の晩にあんなに彼方此方からグエグエ声が聞こえていたのに 現れたのはその一羽だけだったけど
その一羽の雷鳥が乗越の手前までパイロットを務めてくれた
彼(後の情報でこのこは雄らしい事を教えてもらった)は途中で左へそれて槍の袂へ向かっていってしまった

また一人になった

飛騨乗越まで降りて そこでアイゼンを履きながらもう一度考える
そして素直に来た道を下ることにした

雷鳥が此処から降りろと言ったからじゃあない
珍しくほんとに疲れたと実感していたのがほんとの理由

それにしてもいいお天気の二日間だった
おかげで腕と顔が日焼けで大変なことになってしまった

日程 2014 / 5 / 27〜28


私信 おおがみくんへ これキミの車だね 気が付かなかったよ まあ当たり前か、、、。
駐車場

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この記事へのコメント
ナベごん
あなたはキョロキョロしすぎ
すぐどっか行っちゃうじゃない
ちゃんと前見て歩くこうね
Posted by m&M at June 22, 2014 15:52
あたしも
あたこち
キョロキョロしながら
かなりの
のんびり山行
楽しみたいです。
Posted by ナベ at June 21, 2014 23:13
cozyさん
解釈は自由です
ボクも自由です
love and peace
Posted by m&M at June 21, 2014 12:50
失礼しました言葉足らずでした。正確には、

「雪槍登頂でドヤ顔しない山行記」

あるいは

「山頂という点は線や面や空間の一部です日記」

でした。
Posted by cozy at June 20, 2014 16:18
cozyさん
ボクは人一倍弱いです 歩くのもすごく遅いし
斜面ではすぐハアハアして立ち止まっちゃうし だからいつもなかなか進みません

でもね 
別にいいんですよそんな事は
その日のうちに目的地に着きさえすれば
だいたい目的が やまあるき なわけだから 
あっち向いたりこっち向いたりしながら歩いてるのが愉しいのね

最近は 遠くのほう眺めながらチンタラがボクの流行です

でも 石が落っこちてきそな所とか 足元が崩れそうな所とかは
さっさと済ませちゃいましょうね そればっかりは生死に関わるので

最後に 山荘は槍からの画像です それからテント越に先端だけみえてます
Posted by m&M at June 20, 2014 12:38
うん、だからぁ、隠し持ってる槍山頂からの絶景写真、
他人にも分け与えなさいって…めちゃ感動したんでしょ?

でもこの、「槍が見えない槍山行記」、カッコいい。
「そういうもんだろ?」って言われてる気がして。

あ、mさんがカッコいいとは言ってませんので悪しからず。
でもmさん、強いなあ。

Posted by cozy at June 19, 2014 22:10