December 11, 2013

阿弥陀岳 南稜 その2

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朝起きると表に出しっぱなしのカップに氷がはっていた



目が覚めたので
いったい何時頃なのかなと思い 時計を見ると四時くらいだった(と思う)
寒かったわりには良く寝たようだ
しかし それにしても寒い、、、、、おまけにまだ真っ暗

そんななか
隣のテントから気配が伝わってくる
なんだかゴソゴソしてるのが
それで ああ彼も起きてるんだというのが判った

それで思い切って外を伺ってみた
寒いけれど とりあえずフライのジッパーを上げて
すると星がキレイだった 

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おおぐま座が目の前に大きく横たわっている

それは 数少ない知ってる星座の中の一つだった

はて 他に知ってる星座といえばなにがある?
少しだけ考えたが オリオンと、、、、、、こぐまくらいか?
まあ充分だろう 特にこぐまが判れば野山ではどうにかなる事もあるし、、、、


せっかく起きたので朝ごはんにする
別に急いでいるわけではないけど 暗くても時間的には朝なので朝飯を喰う

コッフェルの蓋でパンを焼いた
それに塩を振ってオリーブオイルをつける 
オイルがシャーベット状になっていてなんともイイ塩梅だった

パンを焼くのを中断してお湯を沸かす お湯が沸いたらまたパンを焼く

パン焼きが一段落したところで カップにはった氷を割った
で そのカップに紅茶を淹れる

寒くなってからの山では 例えそれが日帰りでも野営のある時でも 砂糖をいっぱい入れた紅茶を飲む
実は珈琲の方が好きなんだけどね

というより断然珈琲が好だ それも特別濃いのが好き
ただしそんな大好きな珈琲だけど あれは冷えるので寒い時期には滅多にもっていかない

とにかく暗いなかパンを食べたり 紅茶を飲んだりスープをすすったり 一通り済んだけどまだ明るくならない

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だから朝ごはんが終わってからもう一度寝ることにする
きょうもそれほど長い行程がある訳でもないしね

しばらくすると寝息が聞こえてきた
津田くんが入口のジッパーを全開にしたまま寝ていた

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明るくなってきたので もう一度 今度は本気で起きだすことに

東の方が焼けるかと少し期待していたけど
まわりの山のほうが高かったからか ただぼんやり明るくなっていっただけだった
でもなにげなく北側を見たらそれなりに焼けていて
遠くのアルプスのてっぺんが焼けていてきれいだった

それにしても寒い
昨日の晩なんて比べものにならないくらいに寒い

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青ナギの真ん中辺りでずっと座りこんでいた津田くんが戻ってきた
それを合図に撤収を開始

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体を動かしていても寒くて手先足先が痛い
はやく歩きだして血を回らせないといけない、、、



にしても風がない、、、
ほんとにふわりとも風が吹いてこない
思えば昨日の晩も無風だった
なんと幸運な僕等 この寒さで風が吹いてたらきっと手足が凍ってとれてたんじゃないかな


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青ナギを三度渡り
シャクナゲとわりと背の高いハイマツ帯へ
少しの間それらをかき分けながら進むと眺めのいい稜線に飛び出す
またもや雲海に富士
それがとにかく美しかった

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出発から小一時間でコノ眺め
一日で済むところを二日かけたからこその贅沢 一汗かく間もなく ほんとにあっけなく辿りつける これはいいね

水とか寝袋とかテントとか金のハンバーグだとか色々
そんな重たいモノを担ぎあげただけの事はあるねとそこで二人で高笑い

富士を眺めながら一息いれ そしてまた先へ進む

すると岩峰の袂にカモシカ

一旦向こうへ見えなくなったけど
ボクらがその岩峰をまわりこんでそこへ辿りつくと
彼(彼女?)はハイマツの中にどっぷり浸かって実を食べていた

”そこ通ります” となんども言ったんですが
彼はどきません
なんで最後にもう一度 
通るけど、、、って言いながら進むと
彼は面倒臭そうに道をあけてくれた

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P3 の取り付でクランポンを付けるかどうか迷った

取りつきには氷が無かったので ”ひょっとして上もないじゃねえ” みたいないい加減な期待感を持ってそのままルンゼを覗きに上がってみたが 
そこにかしっかり氷がついていた なので 戻ってちゃんと装備を付けて登ることにした

まあココを登るために ここまで重たいクランポンを背負ってきた訳だから はなからそうしておけばイイのだ 
なのに いつも何故か楽して通り過ぎようとする
コノ性格というか性分といいますか コレは早く直さないとイケませんね すっ〜っと滑り落ちる前に

でも 氷を跨いで行けばイケるんじゃないかと、、、登ってる間 ずっとそんなコトを考えてた ボクはホントに駄目な人間です

遠くに昨日の晩テントを張った青ナギが見えるんだけど それを何度も見降ろしながら登っていく
何度も何度も ”おーい落ちなよ〜” なんて言葉を下にいる津田くんに浴びせながら 笑いながら

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そしてまた少し高いところから富士 津田くんの満足そうな顔が愉快だね

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最後にもう一つ岩峰を巻いたら終わり


ここの岩峰の基部から下山して行く人が見えた
こっちに気付いてるみたいだったので手を振たら
やっぱり向こうも見えてたみたいで手を振り返して応えてくれた


良〜く見たら中岳沢の先にも人がいるのが見えたけど
後にも先にも他の登山者を見たのはこの時だけだった
いやもう一人みたな、、、



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そんな訳で山頂には誰もいなかった

少し霞んでいたかも知れなかったけど 眺めは良かった
いや霞んでもいなかったかな?
とにかくこれだけはちゃんと覚えてる
南側には雲海が広がっていたけど北側には無かった

結構長居したような気がする どれくらい其処にいたかは忘れたけどね
でも最後は 寒いから降りようってコトになったんだったと思う

摩利支天から行者を見降ろして
そして中央稜に取りつき すこしだけ名残惜しかったけれど一気に下った

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調子に乗って中央稜を降ってたらルートを誤った
下部の岩場で左に巻く所を右の踏み跡をグングン降りていた

ここは何度も通ってるのに
間違う時といったら まったくあっけなく間違いを犯してしまうものである

ルートミスしたついでってコトでもないけど
ここで少し休憩

下の岩場を巻き直してもう少し下ると ちょっと開けたところがある
そこからさっき登ってきた南稜とか 昨日幕営した青ナギが見えた
そこはいつ来ても和む所
おまけにこの日は暖かで 特にいい感じだった

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尾根から沢へ出てそのまま沢沿いに下ると林道の行き止まりに出る

ここはススキの向こうに阿弥陀が仰げる場所
黙っていても良かったんだけど
せっかくなので津田くんに ”振り向いてみ” と恩着せがましく教えてあげた

阿弥陀岳 南稜〜中央陵 終わり

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